Researches(研究テーマ)
Particle System Simulation
ここでは,粒子系シミュレーションに関係した3つの課題に関して,簡単に説明します.さらに具体的な内容に関しては,課題名を選択してサブページを御覧下さい.
1.粒子法による自由表面流の計算力学 - 砕波・激流のシミュレーション -
粒子法は,相互作用しながら移動する粒子を計算点として機能させるLagrange的な方法であることから,計算格子上の固定計算点を用いるEuler的な方法では困難な水塊の分裂や再合体を伴う複雑な水面の挙動を比較的容易に追跡することが可能です.海岸の砕波帯や河川急流部等のviolent flowの解析を目的として,当研究室では粒子法の基礎理論から実務応用まで幅広い研究を行っています(研究担当:後藤仁志,Abbas Khayyer,五十里洋行,清水裕真).
当研究室で開発中の高精度粒子法(CMPS-HS法,CISPH-HS法等)の性能を具体的にご理解頂くため,特設ページ(英文)を開設しています.Violent Flowの典型的な事例を対象としたベンチマークテストの結果をご覧下さい.
2.数値流砂水理学 - 移動床現象への混相流・粒状体力学の導入 -
河川・海岸の流れは,底面境界が土砂で構成された移動床流れであり,河川・海岸の水理現象の理解には,移動床の水理学が不可欠です.当研究室では,この種の問題に計算力学的視点からアプローチするために,混相流(固相・土砂と液相・水流の混在した流れ)と粒状体(砂粒の集合体)の力学を基礎とした数理モデルの開発とそれに基づく流砂・漂砂現象のシミュレーションを行っています(研究担当:原田英治,後藤仁志).
3.粒子モデルによる群集行動の計算科学 - 災害時避難計画の支援ツール -
水害時の群集避難のシミュレーションは避難計画策定の有力なツールです.特に,個体ベースモデルは,現実の群集避難の素過程である個人行動を直接扱うので,避難過程のディテールの再現に最適です(研究担当:後藤仁志,原田英治).
京都四条のトランジットモール計画検証のための群集シミュレーションを紹介する特設ページを開設しています.仮想都市における群集歩行シミュレーションの具体例をご覧下さい.
各テーマに関連するシミュレーション結果をまとめた動画は「CG Gallery」のページに掲載しております.